～高市新政権の船出に潜む課題～
不安定な船出、それでも動き出した高市新政権
いよいよ高市さんが率いる新政権がスタートしました。
しかし、その出発は決して順風満帆とは言えません。
公明党が連立を離脱したことで、衆参両院で過半数に届かない「少数与党」としてのスタート。
支えとなるのは、日本維新の会との新たな協力関係ですが、この連携には思わぬ課題が山積しています。
自民党の西田昌司参議院議員は、最近の演説でこの政権の「驚きの内幕」と「真の課題」を語りました。
今回はその中から特に注目すべき5つのポイントをわかりやすく整理して紹介します。
早期解散がカギ？少数与党の「秘策」とは
高市さんの新政権は、議席数が足りず、国会運営は不安定な状態です。
そこで西田議員が提案するのが、「早期の解散総選挙」です。
一見、リスクの高い賭けに思えますが、彼の狙いはこうです。
まず、維新の協力を得て内閣を発足。
ガソリン税の暫定税率廃止など、国民に支持されやすい政策を打ち出して勢いをつける。
そして国民の期待が最も高まったタイミングで「解散・総選挙」に踏み切る――。
高市さんが首相として国民の信任を直接得ることで、真に安定した政権基盤を築く。
この戦略こそが、「少数与党の限界を突破する唯一の道」と西田議員は語ります。
「身を切る改革」の落とし穴 ―議員削減が地域を弱らせる？
日本維新の会といえば「身を切る改革」。
特に「国会議員の定数削減」は人気の高いスローガンです。
しかし西田議員は、これを「危険な政策」として強く批判します。
議員の数を減らすと、地方の声が国政に届かなくなり、結果的に地域が衰退していく――。
その具体例として彼は、平成の市町村合併を挙げています。
京都府の京丹後市では、6町が合併した結果、議員数が約120人から20数人にまで激減。
地域代表がいなくなり、行政への要望も届かず、活力が失われていったといいます。
西田議員はこの現実をこう締めくくります。
「身を切る改革の先にあるのは“地域の衰退”だ。」
耳触りの良い改革ほど、慎重な検証が必要だというメッセージです。
維新への不信感 「北陸新幹線ルート」公約破棄の真相
連立の新パートナー・維新の会との間には、早くも不信の影が。
発端は「北陸新幹線ルート問題」でした。
自民・維新両党は協議を重ね、「小浜ルート」で合意していたにもかかわらず、選挙期間中に維新側が突然「米原ルート」推進を打ち出したのです。
しかも、選挙後には「米原ルートはJRが反対している」と発言を翻すなど、あまりに軽い態度。
西田議員はこれを「信義の問題」として強く非難し、
「国家のインフラを担うパートナーとして信頼できない」と憤ります。
新政権の命綱である連立の中に、早くも不協和音が響いているのです。
まさかの連携！NHK党議員が自民会派入りの舞台裏
もう一つの驚きは、NHK党の斎藤健一郎議員が自民党の参議院会派に合流したニュース。
この調整を動かしたのが、実は西田議員本人です。
背景には、二つの理由があります。
ひとつは「積極財政」など経済政策での理念の一致。
もうひとつは、NHK党が議席を一つしか持たず、単独での活動が難しかったという事情。
ただし、条件付きの合流でした。
物議を醸すSNS発信は控えることなど、明確なルールが設けられたといいます。
参議院では任期が6年固定のため、「選挙以外の仲間づくり」が極めて重要。
この1議席が、少数与党にとって大きな支えになる可能性があります。
本当のテーマは「人」― 高市さんが挑む日本の根本課題
政局の裏に隠れた「本当のテーマ」も見逃せません。
西田議員はこう語ります。
「日本の問題は財源不足ではなく、少子化という“人”の問題だ。」
国債発行によって財源は確保できる。
むしろ、子どもを産み育てにくい社会構造こそが、日本の最大の危機だと指摘します。
その要因として挙げるのが、
- 年収の壁
- 高すぎる社会保険料
- 教育費の負担
という3つの課題。
高市さんの政権がこれらにどこまで踏み込めるのか。
ここが「日本の未来」を左右する分かれ道になりそうです。
信頼と覚悟の舵取りが問われる高市新政権
高市新政権は、数の上でも政策の面でも「不安定なスタート」を切りました。
維新との信頼関係はまだ脆く、政策理念にもズレが見られます。
西田議員が語る「早期解散」は、一か八かの勝負ですが、
それこそが高市さんに残された“唯一の安定への道”なのかもしれません。
これから日本はどこへ向かうのか。
そして高市さんは、この難局をどう乗り越えるのか。
その答えは、私たち国民の選択にもかかっています。
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