「中国が握る外交カード」レアアースをめぐる本当の問題「5つの意外すぎる真実」

識者深堀り

実は“希少”じゃなかった?日本の未来が変わる資源の話

ハイテク製品には欠かせない資源「レアアース」。
ニュースでは「中国が握る外交カード」といった言葉が飛び交い、どこか“現代日本の弱点”のように語られていますよね。

それ、実は大きな誤解かもしれません。

専門家の見解を踏まえると、レアアースをめぐる本当の問題は、一般にイメージされているものとは全く別の場所にあるのです。

この記事では、そんな「多くの日本人が知らない5つの真実」を、わかりやすく紹介します。
読み終える頃には、資源に対する見方がガラッと変わるはずです。

“レア”って名前だけ。レアアースは実は地球上にザクザクある

「レアアース=希少資源」
これはほぼ“誤解”だと言われています。

もともとレアアースが「希少」と呼ばれたのは、18世紀に北欧で初めて見つかったとき、たまたま「少ない」と勘違いされたから。その後の調査で、実は地球表面に広く存在することが分かったのです。

ここで重要なのは、

  • レアアース(rare earth)=地表近くに多い軽い元素
  • レアメタル(rare metal)=本当に希少な重い金属

という全く違う分類。

アルミニウムも実は「アース」の仲間。
つまり、レアアースは“量”の問題ではないのです。

本当の問題は「量」じゃない。“毒性”と精錬の過酷さ

「あるのに使えない」。
レアアース最大の壁は、採掘そのものではなく “精錬(分離)” の工程。

レアアースには14種類以上の元素が含まれており、それを分ける過程で大量の有害物質が発生します。
専門家も「毒物がいっぱい出て、周りが荒れる」と指摘するほど環境負荷が大きいのです。

日本のように国土が狭く規制が厳しい国は、この精錬を国内で行うのは非常に難しい。
これこそが「日本がレアアースを生産しない本当の理由」です。

中国が強いのは“埋蔵量”ではなく“規制の緩さ”だった

よくあるイメージは「中国はレアアース埋蔵量が世界一」。
でも実際には、

「トルコの方が埋蔵量は多い」 と指摘する専門家もいます。

中国の本当の強みは、

  • 精錬で発生する環境汚染を厭わない
  • 規制が緩く、コストを極限まで下げられる

という点。

つまり、中国が強かったのは“政治カード”というより、
「環境規制の犠牲の上に成り立った競争力」 なのです。

また日本はミャンマーからもレアアースを輸入していますが、そこでも中国同様、環境規制がほとんど機能していません。

ビックリの事実。アメリカはレアアースを中国に“輸出”している?

米中対立の文脈で「アメリカは中国に依存している」というイメージがありますが、貿易統計を見ると驚きの構図が見えてきます。

実際の流れはこうです。

  1. アメリカがレアアースの“原料”を採掘
  2. 精錬は環境負荷が高いため中国に“輸出”
  3. 中国で精錬された製品をアメリカが“買い戻す”

その結果、

レアアースの貿易統計はアメリカが中国に対して“黒字”になる

という逆転現象が起きています。

逆にいえば、
クリーンな精錬技術さえ確立できれば、中国の独走は一気に崩れる
ということでもあります。

日本の活路は“国内回帰”ではなく “国際分業”と“海洋資源”

では、日本はどう動くべきなのか?

答えは
「全部を日本でやる必要はない」
ということ。

日本が目指すべきは、専門家の言う 「国際分業」モデル です。

  • 汚染を伴う中間処理は、広大で人が住んでいない地域
     (例:アメリカの過疎地、トルコの内陸部)で実施
  • 日本は技術・資金を提供し、環境管理を徹底
  • クリーンな状態で日本に輸入する

これはすでに鉄鉱石で成功している仕組みの応用です。

さらに忘れてはならないのが、日本の巨大な海洋資源。

  • EEZの広さは世界6位
  • メタンハイドレートなど未開発資源は“150年分”

日本は実は“潜在的な資源大国”なのです。
そして、資産も2300兆円あり、資源開発に必要な投資体力は十分。

専門家は最後にこう言い切ります。

「掘って掘って掘りまくれ」

アメリカの“ドリル・ベイビー・ドリル”をもじった、日本へのメッセージです。

本当に希少なのは“資源”ではなく、正しい戦略

レアアース問題の本質は、

  • 資源の量ではなく
  • 精錬の環境コスト
  • それを誰が担うかという国際戦略

にあります。

中国の独占も“絶対的”ではなく、
今後の技術革新と戦略次第で日本は大きく飛躍できます。

日本の海には膨大な資源が眠り、
資産もあり、技術もある。

では――
今の日本を縛っている“本当の壁”とは何なのでしょうか?

その答えを考えることが、日本の未来を切り拓く第一歩なのです。

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