玉川徹氏は歴史に無知ではないか?日本は「人種差別と戦った国」だった

識者深堀り

2026年4月10日、テレビ朝日「羽鳥慎一モーニングショー」で玉川徹氏が放ったひと言が、国際的な波紋を広げています。ジャレッド・クシュナー氏について「ましてやユダヤ人ですよね。いない方がいいような人のような気もする」と述べたこの人種差別発言。

しかし今回の騒動が本当に問題なのは、日本という国が積み上げてきた誇り高き歴史を踏みにじる発言だからです。

実は日本こそ、世界で最初に「人種差別撤廃」を訴えた国だった

見落とされがちな歴史的事実があります。

1919年のパリ講和会議で、日本代表の牧野伸顕氏は世界で初めて、国際連盟の規約に「人種差別撤廃」を盛り込むよう提唱しました。

アジアやアフリカが植民地支配に苦しんでいた時代、差別される側の痛みを背負いながら人類の平等を世界に問うたのです。

この提案は16票中11票という圧倒的な賛成を得ましたが、アメリカやイギリスの政治的思惑によって葬り去られました。

ユダヤ人の命を救った二人の日本人

狂気の差別が世界を覆った時代、日本人は命をかけて人の尊厳を守りました。

1938年、ハルビン特務機関長の樋口季一郎はソ連国境で足止めされたユダヤ難民に満州国への入国を認め、ドイツからの抗議に「日本はドイツの属国ではない」と言い放ち、約2万人の命を救いました。

そして1940年、リトアニアで杉原千畝が列車が発車するその瞬間まで「命のビザ」を書き続け、約6,000人の命を繋ぎました。二人の名は今もイスラエルの「ゴールデンブック」に刻まれています。

玉川発言が裏切ったのは、先人たちの精神的遺産だ

今回の発言が罪深いのは、単なる無知や失言だからではありません。樋口、杉原、そしてパリで平等を叫んだ先人たちが命がけで守ろうとした「人間の尊厳」「平等の精神」を、現代のメディアが軽々しく踏みにじったからです。

画面の向こうから放たれたひと言は、私たちが先人から受け継いだはずの歴史的リテラシーと道徳観を、今改めて厳しく問い直しています。

【179】なぜ玉川徹発言が許されないのか「ユダヤ人だけでなく日本人にも謝罪を」
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イスラエル大使が激怒したのには、深い理由があった

発言に対し最も鋭く反応したのは、駐日イスラエル大使ギラッド・コーヘン氏でした。

抗議のタイミングは、ホロコーストの犠牲者を追悼する記念日と重なっていました。

大使が強調したのは、クシュナー氏が2020年にイスラエルとUAE・バーレーンの国交正常化を実現した「アブラハム合意」の立役者だという事実です。

中東和平に多大な貢献をした人物を、宗教という属性だけを理由に排除しようとする論理を、大使は「差別や反ユダヤ主義の余地は一切ない」と強く糾弾しました。

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